会員生産者からNEWS

昨年度からの念願であった会員 農場 の 視察会 FARMERS STUDY 第 1 回が行われました。
農業法人協会 活動の原点とも思われる有意義な内容でしたので、 報告させていただきます。

会合：FARMERS STUDY 第 1 回 東部地区

日程：
2020 年 11 月 27 日金曜日
14:30 安岐 野球場を 貸切 バスにて出発 日出ポーク 上原農園 ・ ウーマンメイク
18:30 懇親会 安岐町 助六

参加者： 敬称 略
日出ポーク
増田徳義、 上原農園 上原隆生、 ウーマンメイク 平山亜美、荻町高原綜合農場　堀 哲浩、赤木信雄、西 智明、 石田拓也、金田光雅、
ハーブガーデン 二宮 正、 ベストクロップ 橋本文博、橋本友佳子、大分県新規就業経営体支援課 井迫亮太、河部明美、 大分県農業会議 大野寛樹

内容：
１． 有限 会社 日出ポーク （日出町)
APUキャンパスを眼下に見下ろす、標高 450 ｍの丘陵地にある日出ポーク。 バスを降りると、澄ん
だ風が常に動く別天地でした。

先代が昭和30 年に開拓事業にて入植した土地に、当初は放牧での酪農を営んで いたものを、代替わり した のちに 、 将来を案じて養豚に転身。 当初は 150 頭ほどの飼育規模であったものが、投資を恐れず規模拡大を続け、 いまでは約 6,000 頭の肉豚を養うようになっています。
職場の体制は、役員２名、生産部門の従業員が８名、数か所に出店している直売部門の従業員３名
にて運営。
この日は、増田徳 義 社長の案内で親豚と子豚の畜舎、敷地内にある直売所を見学。
増田社長曰く、品質の高い豚肉を生産するカギは、環境と品種、餌。 場内は整然とした無駄のないレイアウトで、働きやすい印象でした。 なによりも、本日の見学者を快く迎えて下さったことに、おおらかな職場の 精神が伝わってきます。
この業種において最も苦心するのは糞尿処理とのことでしたが、畜舎の床には、 微生物を豊富に投入した「発酵床」を採用。ここに落とされた糞尿が約２か月 うちには微生物に分解されてしまう仕組み。
系外に排出される汚水はゼロだそうで、 目に見えないテクノロジーが機能していました。

２．上原農園
株 式会社 （安岐町以前はミカン園だったという上原隆 生 社長。作物を転換し、 15 年の短期間でネギの 生産農園を複数運営する大きな企業グループに成長させました。 20 代の息子さんや娘さんご夫妻にも、生産会社を１社ずつ委ねて、グループは躍動的です。
この日見せていただいたのは、収穫後のパックセンター。
数名が小ネギを 60 ｇずつに小分けして、ベルトコンベアーに乗せると、自動包装機 を経て、 次々と製品が出来上がり。それを段ボールに入れて完成する処理速度は、１時間に 2,500 3,000 束。この処理速度は日本一とのことでした。 生産ラインを管理する手法は、地元のキャノンの工場関係者と知恵を交換しながら 高めてきたものです。
営業展開も積極的で、小ネギを食べる文化がない東日本にもマーケットを開拓。
長年取り組んできた様々なことが実を結び、発展を続けています。

３．ウーマンメイク株式会社 （安岐町)
隣接する上原農園とともに、安岐 町に施設園芸のメッカを形成するようになったウーマンメイク。
社名の通り、社長の平山亜美さんをはじめ職場はすべて女性。
レタスを水耕栽培しています。
温室内の栽培ベンチには、緑のほかに赤やフリル系の品種が並び、その美しさは圧巻。 栽培ベンチの水槽には水温調節機能があり、今夏の酷暑の中でも無事に生産。ＣＯ 2 発生 装置も完備し、安定した周年供給を実現しています。
現在30 ａの圃場で高集約な売上を出しているにも関わらず、毎日出勤するパート従業員はほぼ 10 人ずつで、半日ずつ働けば仕事 はまわる体制。 女性が働きやすく、豊かな職場の実例がここにありました。
平山社長は次なる構想にも着手しており、隣接地ではホウレンソウの温室 50 ａが建設工事中。 個性ある職場は益々広が ってゆく 印象です。

懇親会:

懇親会には、河野牧場の河野社長、上原農園のみなさん、地元でミカン園経営の荒木社長等も加わり、楽しい 会食 となりました。
粋な計らいで、本日視察した３か所の産物を使った献立が登場。
ネギを豚肉で巻いたしゃぶしゃぶ、レタスを豚肉で巻いたしゃぶしゃぶを堪能し、 どっちの料理ショーさながらの盛り上がりとなりました。
以